あとまわし

書く事が夢でありますように

影のない街

土曜日の太陽は映写機のように

カタカタカタカタカタカタと回り続け

見えないところで振動音が鳴り続ける。

 

そして私は影のない街を見た。
そこは私のためにだけ用意された
白地のキャンバスだった。
私は影をつくりたいと思った。
私のつくる影の色は地味だろう。
でも灰色の影をもつ世界のものとは
まったく違うものになるだろう。