あとまわし

書く事が夢でありますように

「ここではないどこかへ」

いつか此処ではないどこかへ


初めて他人に向かってそんなことを言った高校生のとき、「そんなことは言うべきじゃない。あなたがしなければならないのは今此処でベストを尽くすことでしょ」と言われた。


それでもいつか何かが待っている


そんなことを思っていたとき「曲がり角には何もない。何もしないのにそんなものが待ってるはずない」と小説が教えてくれた。

 


30年近く経って、少しは「どこか」へは近づいたのだろうか。時間が解決してくれるような場所だったのだろうか。もう見失ってしまった場所なのか。もともとそんな場所はなかったのだろうか。

 


ねぇ、今はベストを尽くしてるよ。毎日あくせくしてて大変なんだ。苦しいよ。悩むよ。それでも、忘れてはいけないもの、見失えないもの、壊れないもの、いつかそれが何かがわかると信じてるもの、それをずっと大事にしてるんだ。


きっといつか言うと思う。
やっと辿り着いた。
ずっと探していたのは此処だった。


だから少しづつ、


少しづつね


此処ではない何処かへ