いつか口癖が変わる日まで

書く事が夢でありますように

レイトショーに行く

久しぶりにレイトショーに行く。
観る映画は重要じゃない。
何となく面白そうなのを選んでラウンジの席に座り外を眺めながら上映を待つ。

雨降りなせいか客足はまばら。
窓の外はゲームセンターでゲームの光が濡れている歩道を光らせている。

女の子の学生グループ、いかにも「映画を観るのが趣味だ」という風体のおじさんが数名、主婦らしき姿もちらほら、若い暗そうな学生。

暗い学生を眺めていると昔の自分を思い出す。チラチラと彼と目が合う。
きっと私の事を見て「あいつみたいにはなりたくない」と思ってるだろう。私もよくそう思った。

働き盛りのおじさんが、雨降りの中、わざわざ映画館まで来てレイトショーを観ようとしている。しかも、何か名作の特集でも観るならまだしも、ごく普通の映画を観るようだ。
全く理解出来ない。あーはなりたくないもんだ。俺は違う。人生を変えるような映画を待っている。監督の意図を理解し少しでも人生を眺める視点を増やしたい。俺は必死なんだ、なにに必死なのか分からないが、とにかく必死じゃないと不安になるんだ。


考えているのは、そんなとこだろう。


ははは、

人生はわからんもんだな、青年。

そうなんだ、観たい映画もない、ただ映画館で映画を観て、まばらな観客とともに私も映画館の出口から出て、家路に向かいたい、
意味なんてない、それだけなんだ。

そうして私は此処にいるのだ。

そんな理由でいるなんて、
夢にも思うまい、青年よ、あははは。
人生は思ったより不思議なんだ。