いつか口癖が変わる日まで

書く事が夢でありますように

女性15名のポートレート(12/15)


貴女と初めて会ったのは主婦達がよく集まる公園でした。

私達は砂遊び場の前のベンチにたまたま並んで座っていたのです。

ただ私達の子供はもうそこには居なくて、どこか見えない所で遊んでいましたが。

最初に私は「いなくなりましたね」と何となく話しかけ、あなたは微笑み「ええ、いなくなりましたね」とだけ返答してくれました。

それから少しづつ会話が始まり色々と話をしましたが私は何とも得も言われぬ感覚に襲われていくのでした。それはあなたの言葉の節々に聞き慣れない艶かしい言葉が混ぜっているからでした。

よく言葉を知っているだけで、気にならなければならないのに気になりだすとそういう風にしか受け取れなくなっていきます。

そのうち私はその違和感に耐えられなくなり、なるべく無邪気に聞いてみました。

「私は小説が好きで言葉に興味があるのですが、貴女は随分と古めかしく艶かしい言葉をたまに使いますね。あまり一般的には使わない言葉を流暢に。何故でしょうね?」

貴女はまた微笑み言ったのでした。

「普通よ」

「私、何処にでもいる普通の主婦よ」