あとまわし

書く事が夢でありますように

都市鉱山のひかり

電車が僕の目線をひっぱっているのか
僕が電車を目で追っているのか、
ともかく視界から消えていった


都市鉱山の坑道で見つけだした
たくさんのレアメタルをもって
ゴンドラのような車で
坂道を昇っていったときの
眼下の光景だ


真正面にいる月は堂々としていて
空で見つけた砂金のひと粒とよく似ていた


あなたの顔の皮膚で
ヘッドライトの光、街灯の明かりが
不規則に明滅をくりかえす


モールス信号のような会話
誰がなにを伝えたがっているのか
僕にはわからず
ただ流し目をしつづけていた