2018-12-28 私以外は満ち干き 浅瀬だった。遠くに見える浮きが空と海の境界を行き来していた。近づいてきたり近づいていると勘違いしていた。景色は変わり身体はゆらぎ足の裏にも進んだという感触がある。錯覚だった。足先から遠ざかる砂二度と戻らない波抱きよせる波間の柔肌あらゆるが通り過ぎていて私だけが突っ立ていたんだ潮の満ち干きに気づかずに。 進んでいるのか後戻りをしているのか。私は砂浜に腰を下ろすだろう。波に漂う浮きは空を昇る。残された気配はますますよく見える。